損切り注文とは?なぜ使うのでしょうか?

損切り注文とは何か、その目的やメリット・デメリット

損切り注文とは?なぜ使うのでしょうか?

損切り注文とは

損切り注文とは、あらかじめ決めた価格で株式を売買するよう証券会社に出す指示です。損切りを使えば、保有する証券の損失を管理できます。株式ランキングを見て見つけた銘柄でも、ご自身の分析で選んだ銘柄でも、どのポジションにも使えます。たとえば、購入価格の10%下に損切り注文を設定すれば、損失を10%に抑えられます。仮に、Microsoft(MSFT)に1株20ドルで合計2万ドルを投資したばかりだとします。株式を購入したらすぐに、18ドルを下回って損失が拡大しないように損切り注文を出します。株価が18ドルを下回った場合、その時点の市場価格で売却されます。

損切り注文とストップリミット注文は、同じような仕組みで機能します。ただし、名前からも分かるように、約定価格に許容できる上限があります。ストップリミット注文で指定するのは、注文が売り注文に変わる価格であるストップ価格と、指値価格の2つです。売り注文に変わると指値注文になり、市場価格(またはそれより有利な価格)ではなく、指定した指値価格でのみ約定します。

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どのように機能するのでしょうか?

損切り注文は損失を防ぐためだけのものではなく、利益目標を確保するためにも使えます。トレーダーが株を1株2ドルで購入し、その後株価が1株5ドルまで上昇した場合、1株3ドルで損切り注文を設定できます。株価が3ドルまで下落した場合でも、1株当たり1ドルの利益を確保できます。

指値注文をご存じであれば、指定した価格またはそれより有利な価格で有価証券を売買できる場合にのみ約定することをご存じでしょう。損切り注文は、有価証券の価格が指定した損切り価格に達するか、それを上回ると、自動的に成行注文に切り替わり、その時点で最良の約定可能価格で購入または売却します。

損切り注文は、特に相場が不安定な場合、指定したストップ価格ちょうどで約定するとは限りませんが、通常はその価格の近辺で約定します。極端な状況では、損切り注文でも大きな損失を防げない可能性があることに注意してください。

トレーダーが1株20ドルで株を買い、18ドルで損切り注文を設定したものの、ある取引日の終値が最終的に21ドルになった場合、トレーダーは2ドルの損失を被ります。その後、市場が閉まってから、その会社に関する非常に悪い情報が明らかになります。

たとえば、翌取引日の寄り付きで株価が1株当たり10ドルになり、トレーダーが18ドルに損切り注文を設定していた場合、株価が損切り注文の価格を下回っているため、注文は直ちに発動します。ただし、1株当たり18ドル前後で約定するわけではありません。その結果、1株当たり10ドルの現在の市場価格に近い価格で約定します。

指値注文では、指定した価格またはそれより有利な価格で約定します。損切り注文が発動した場合に保証されるのは、注文が直ちに執行され、その時点の市場価格で約定することだけです。

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損切り注文の目的は何ですか?

損切り注文は、トレーダーが損失を最小限に抑え、全体のリスクを下げるのに役立ちます(市場が指定価格に達したときに自動で執行される注文をあらかじめ出しておけるため)。損切り注文は、アクティブな取引戦略におけるリスク管理の中でも、最もシンプルな手段の一つです。

トレーダーは、大きな損失から身を守るため、損切り注文をあらかじめ設定せずに取引を始めてはいけません。要するに、損切り注文は、1回の取引に投じる資金の割合を制限し、損失リスクへのエクスポージャーを抑えます。

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損切り注文のメリット

損切り注文の大きなメリットは、追加費用なしで設定できることです。損切り価格に達して株式が売却された場合にのみ、通常の取引手数料がかかります。損切り注文は、無料の保険のようなものと考えることができます。

損切り注文を使えば、株価の動きを毎日細かくチェックし続ける必要もありません。休暇中など、市場を長時間確認できないときに特に便利な機能です。

さらに、損切り注文を活用すれば、感情に左右されずに取引しやすくなります。投資家が保有株に強い愛着を持つのはよくあることです。たとえば、もう一度チャンスを与えれば株価が反転するはずだと、誤って信じてしまうことがあります。実際には、待てば待つほど、資産にさらなる損失をもたらす可能性があります。

投資スタイルにかかわらず、保有銘柄を選んだ理由はいつでも説明できるようにしておきましょう。バリュー投資家が用いる基準は、グロース投資家の基準とは異なります。また、グロース投資家の基準もデイトレーダーの基準とは異なります。どのような投資計画も、最後までやり遂げるための自分自身の努力にかかっていることを忘れないでください。そのため、株を買って長期保有する投資家にとって、損切り注文はあまり役に立ちません。

投資家として利益を上げたいなら、自分の計画を信じることが欠かせません。そのためには、決めたことを実際に実行する必要があります。損切り注文には、計画どおりに進めるよう支え、感情に判断を曇らされるのを防ぐ利点があります。

最後に、損切り注文を設定していても、株式市場で成果を上げるには、慎重な計画と先を見通す力が必要だということを忘れないでください。そうしなければ、損切り注文を設定していない場合と同じくらいの損失を被ることになります(ただし、損失が膨らむペースはずっと遅くなります)。

損切り注文は、取引で損失が発生する可能性に対する金銭的なリスクを抑えるための、シンプルで効果的な手段です。

  • 損切り注文を使った取引は、利益の確定に役立つ場合があります。
  • どんな投資家でも、ポートフォリオに取り入れることでメリットが得られます。
  • トレーダーの短期的な取引活動に枠組みを与えます。
  • 取引プロセスから人間の感情を排除できます。
  • 毎日(あるいは1時間ごとに)投資状況を確認し続ける必要はありません。

損切り注文のデメリット

大きなデメリットの一つは、株価の一時的な変動でストップ価格に達してしまう可能性があることです。日々のボラティリティを許容しつつ、損失から守れる損切りの割合を選ぶことが重要です。損切りによる売却が執行されると課税対象になる場合もあるため、水準を設定する前にキャピタルゲイン税の仕組みを理解しておくとよいでしょう。1週間で10%以上動いた実績のある銘柄に、5%の損切り注文を設定するのは賢明でないかもしれません。損切り注文が執行された場合に失うのは、手数料だけです。

損切り水準は個人の好みによるもので、普遍的な基準で定められているわけではありません。デイトレーダーには5%の水準が適している場合がありますが、長期投資家には15%以上がより適している場合もあります。

また、ストップ価格に達すると、ストップ注文は自動的に成行注文に切り替わる点にも注意してください。そのため、ストップ価格と実際の売却価格が大きく異なる場合があります。損切り注文にはほかにも制限があり、多くの証券会社ではOTC Bulletin Boardやペニー株には利用できません。

さらに、ストップリミット注文の利用には危険も伴います。こうした注文では一定の価格を確保できますが、必ず約定するとは限りません。相場が急変した場合、ストップ注文が発動しても、指値注文が間に合わず、株価が指値を大きく超えてしまうと、投資家にとって深刻な事態になりかねません。ストップ価格より指値がわずか1ドルまたは2ドル低いだけの銘柄で、企業にとって不利な報道が出た場合、株価が回復するまで、投資家はいつまで待つことになるかわからないまま身動きが取れなくなります。どちらの注文方法でも、当日限りの注文や、キャンセルされるまで有効な注文(GTC注文)を出せます。

損切り注文の例

トレーダーはXYZ Companyの株に100ドルを投資し、1株あたり90ドルで損切り注文を出します。その後数週間で、株価は90ドルを下回ります。損切り注文が発動し、トレーダーは89.95ドルでポジションを売却して、小さな損失を被ります。市場はその後も下落を続けます。

損失の可能性に備えて、あるトレーダーがABC Corporationの株を1株あたり100ドルで5,000ドル分購入します。株式市場の取引終了後、同社は期待外れの利益を発表します。翌日の取引開始と同時に、ABCの株価は急落します。この場合、トレーダーの損切り注文が発動します。注文は70.00ドルで約定し、20.00ドルの損失となります。それでも市場は下落傾向が続き、最終的に49.50ドルで取引を終えます。損切り注文は想定どおりにトレーダーを守れなかったとしても、潜在的な損失を大幅に抑えました。

まとめると

適切に活用すれば、損切り注文はシンプルな手法でありながら、大きなメリットが期待できます。損失を抑えたい場合も、利益を確保したい場合も、このツールが役立ちます。損切り注文は保険のようなものだと考えてみてください。使わずに済むことを願いつつ、備えがあると分かっているだけで安心できます。

よくある質問

損切り注文とは何ですか?

損切り注文は、金融商品のポジションを(買いまたは売りで)建てた後、その価格が指定した水準に達した場合に、市場価格で金融商品を売却(または買い戻し)してポジションを解消するよう指示する注文です。

損切り注文はどのように損失を抑えるのでしょうか?

株式の市場価格が一定の水準を下回ると、損切り注文によって取引が自動的に終了し、それ以上の損失を防げます。空売りでも同じ考え方が逆向きに当てはまり、価格が上昇しすぎた場合に損切り注文で買い戻しを発動できます。ポジションの価値が上昇しているときに損失から身を守るには、トレーリングストップを使う方法もあります。そのため、損失が出た場合でも、全損ではなく利益が減る程度で済む可能性があります。

長期投資家にとって、損切り注文は欠かせないのでしょうか?

おそらく、そうではありません。長期投資家は、市場の変動を過度に心配する必要はありません。長期にわたって市場に投資しており、下落からの回復を待つことができるからです。ただし、市場が下落したときに必要な是正措置があるか判断するため、市場の変動を注視してもよいでしょう。たとえば、低迷期に保有資産を売却するのではなく、投資比率を高める選択肢もあります。

損切り注文は必ず約定するのでしょうか?

ストップリミット注文を使うと、注文の約定方法をより細かく指定できますが、希望する価格で必ず約定するとは限りません。指定した条件を満たす買い気配がなければ、ストップリミット注文は約定しません。

損切り注文は何日間有効ですか?

損切り注文の有効期間は24時間です。取引日の終了時までに注文が約定しなかった場合、期限切れとなります。GTT注文は、トリガー条件が満たされるまで、または最長365取引日(1年間)有効です。